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保育所事故報告をオンライン化してみたら・・・どうなるの?

今年度の始め、新潟市様が同様のことを実施され、noteにアップされていらっしゃいました。

「保育施設の事故報告をデジタル化したら年間120時間以上の削減を実現した話」というタイトルを見たとき、桑名市でも同様のことがあるのでは?と思ったのがきっかけです。

記事を見た5分後には担当所属に足を運びヒアリングを行った(凄く迷惑)ところ、思った通りの状況を確認することができました(やったー!)。

表すと下記の感じになるようです。恐らくどこも似たり寄ったりではないでしょうか。

※画像はイメージです

新潟市様はKintoneを使われていました。私もKintoneが一番良さそうだと判断し、全体のフローを作成しました。

※画像はイメージです

実際はKintoneだけでなく、FormBridge、Kviewerを駆使しています。というよりKintoneはデータの置き場にしか使っていません。

また、このフローを担当所属に提案する時、着地点をはっきりさせておかなければなりません。紙を主体にしている業務をオンライン化する場合、大抵効率化を第一目標にすると思います。

それは当然のことなのですが、今回は別の目的を第一目標とします。

「保育所で働く人たちがデジタルに触れ、少しでも意識が変わることを願う」

市役所の方々は簡単に想像できると思いますが、窓口や現場の職員は日々の業務に忙殺され、DXに気が回らないということが多々あります。

「やりたくてもできない」というのであればよいのですが、「DX?」「聞いたことはあるな・・・」「何をどうしたら良いのかわからない」という場面も少なからず存在します。

今回の取り組みを通じて少しでも意識が変わり、「DXって難しいことじゃない」「小さなきっかけで大丈夫」という風に、自分や所属で考える一歩になって、その先で業務が楽になった、に繋がればいいなと思いました。

ということで、サクッと制作。

入力画面の一部分
入力画面の一部分

この他にも所長用の画面、担当所属用の画面、担当所属長用の画面を各々作成しています。実際の構築は、スマートシティ推進課、担当所属、保育所が連動し、多少不便でも現場の声を第一に、担当所属がメインとなるよう取り組んでいます。

基本的に個人情報は必要なく、どこでどんな子がどんな状況でケガをし、どう対処したかという汎用的な情報を蓄積、共有する仕組みとしています。保護者対応など、詳細な情報は別に各保育所で管理しています。

9月から全保育所で本稼働しています。件数自体が多くないため、事務効率という点で大きなインパクトはありませんが、今のところ得ているフィードバックとしては以下のようなものがあります。

・紙での物理的な移動がなくなって楽になった。
・事案が自動で共有されるため、事故防止に繋げられる。
・話を聞いた時は難しそうだったが、やってみると簡単だった。
・他の業務で同じようなことができないか考えるようになった。

3つ目、4つ目の意見は正に狙っていたところです。

成果としては本当に小さいかもしれません。しかし、小さいながらも成功を体験することで、新しい世界へ踏み出そうとする意識が芽生えたというのは、とても凄いと思いました。(語彙力・・・)

とは言え、我々情報部門としては、この取り組みを通じてどう業務の負荷低減に繋げていくのか、どう他の業務に派生させていくのか、数値を以って明らかにし、成果を求めていかなければなりません。

桑名市スマートシティ推進課の戦いは永遠に続きます。次の作品にご期待ください。